リサイタル

リサイタルが満員御礼にて無事終演致しました。


昨年に引き続き、ホールソワサントでの開催でした。あいにくの雨だったので、響きが重くならないか心配だったのですが、一流のホールにとっては天気なんて問題じゃないんですね笑。相変わらず素晴らしい音響でした。


ラ・カンパネラをプログラムに入れたのですが、この曲を弾くのは(生徒に教える時を除けば)中学生の頃以来で、そして人前で弾くのはプロになってから初めてのことでした。ちょっと達者に弾けるアマチュアの学生が発表会やサークルのコンサートなんかで弾く分には、超難曲!というほどでもないのですが、プロとして求められるクオリティで、となると話は別です。音楽的な内容が薄い分、他の曲に比べてミスタッチが絶対に許されないという恐ろしさがあって、元来完璧主義ではない私にとっては鬼門中の鬼門のような曲でした。カンパネラの練習が原因で、数年ぶりにがっつり腱鞘炎になってしまいました。
そんな苦労もありましたが、ソワソワして時々声を出してしまう子供のお客さんたちも、カンパネラの最中は物音一つ立てずに聞き入ってくれたりして、終わった瞬間には雷のような拍手をいただくこともでき、報われた思いでした。


そしてメインはショパンのバラード1番。以前から何度か言及していますが、この曲はCDアルバムに収録したこともあり、中学生の頃から私の最も重要で大切にしているレパートリーです。ただ、レコーディングの時にやりきった!という気持ちが強すぎて、あれを超えるのは無理なんじゃないか、と思ってなかなかコンサートプログラムに入れることができないまま、東京では10年以上弾いていなかったのですが、清水の舞台から飛び降りる思いで今回プログラムに入れることにしました。そういう事情があるので、カンパネラ同様こちらも非常に緊張感が高かったのですが、何とか満足のいく演奏ができてホッとしています。改めて、この曲は私にとって特別な作品だなと感じました。


今回もチケット完売となり、たくさんのお客様にお越しいただいて、ビックリするくらいたくさんのプレゼントやお花もいただいてしまって、本当に嬉しかったです。麻布や東大の友人がお子さんを連れて聞きに来てくれたり、CDを買って帰ってくれたのも、しみじみと幸福を感じることでした。こんなにストレスなことも他にないが、こんなに幸せなことも他にない。それが私にとってのリサイタルです。


ご来場下さった皆様、関係者の皆様、本当にどうもありがとうございました!