ノスタルジー

セミの大合唱と照りつける太陽に、すっかり夏も盛りなのだなと感じさせられる今日この頃ですが、皆さま体調など崩されておりませんでしょうか。
夏が来ると毎年ノスタルジックな気持ちになってしまいます。子供の頃の記憶などあまり残っていないはずなのに、私の中の抽象的でぼんやりとした「昔の思い出」は、なぜか夏という季節と結びついているようです。

ここ数年、少しずつブラームスの晩年の小品に取り組んでいるのですが、まさにこれらの曲もノスタルジーに溢れています。ブラームスといえば長大な交響曲や室内楽曲、ピアノソナタなどももちろん素晴らしいですが、晩年の小品にこそ彼の本当の姿、心が表れているように思えてなりません。最晩年にしてようやく、ナイーブな彼の心のうちを我々に見せてくれた、そんな印象を受けます。
私は特に、op.118-2の間奏曲が大好きです。枯れているようでいて瑞々しい。深い味わいのある名曲です。

辛いとき私はいつも、ピアノに助けられてきました。こういったブラームスの小品や、あるいはショパンの舟歌などもそうですが、晩年の作品というものは、心が元気をなくしてしまっていても静かに寄り添ってくれるものが多い。偉大な作曲家たちが自らの人生を振り返りながら心の赴くままに紡いでいった晩年の作品には、本当に何とも言えない魅力があります。

いずれリサイタルなどで皆さまに聴いていただけたら嬉しいです!

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自然と共に

先日、知人が経営している畑に遊びに行ってきました。
耕すところから、種まき、剪定、収穫まで、一連の流れを短時間で一通り体験させてもらった上に、採れたての野菜を使ったお料理もご馳走になり、本当に楽しませていただきました。

最近かまども完成したということで、みんなでわいわいピザを作って焼いてもらいました。焼きたてのピザはとても美味しくて、なんて贅沢なんだろうと感激。
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自然と共に生きたい、というかねてからの思いを少しずつ実現させていっているのだそうです。自分の人生これでいいのだろうか、と考えることはあっても、日々のことに忙殺されてなかなかその気持ちと向き合うこともできませんし、ましてや夢の実現のために実際に何か行動をおこすのは本当に難しいことだと思います。

青々と茂る野菜にいっぱいに降り注ぐ太陽のように、彼の姿はとても輝いていました。

アビアント交響楽団 DVD鑑賞会

東京大学の卒業生を中心とするオーケストラであるアビアント交響楽団さんと、先の春にラフマニノフのコンチェルトを共演させていただいたのですが、その演奏会のDVDが完成したということで鑑賞会にお招きいただきました。
外からも店内が見えるようなイタリアンバルでわいわい観ていたのですが、通りがかったクラシック好きというおじさま方も途中から一緒にご覧になり、ワインをご馳走してもらうなどといった愉快な出来事もありつつ。笑
美味しい食事に美味しいワインあり、気のおけない仲間たちとの笑いの絶えない会話あり、とても豊かな時間を過ごすことができました。

浅田真央選手ではないですが、このラフマニノフはまさに、これまでの私のピアノ人生の集大成のつもりで臨んだ演奏でした。手前味噌ではありますが、その言葉通りのアツい演奏ができたと思っております。
集大成であり、そして演奏家として次のステージに進むことができた、新しいピアノ人生の幕開けでもあるような、そんな私にとって素晴らしい一日となりました。
ぴったりと寄り添ってくれた指揮者の内藤晃さん、見事な演奏で呼応してくれたオーケストラの皆さん、そして会場にお越し下さって割れんばかりの拍手と惜しみないブラボーを下さった愛する聴衆の皆さんに、心から感謝しています。本当にありがとうございました。

写真1:本番直前に舞台袖にて、指揮者の内藤さんと。
写真2:DVD上映会にて、コンサートマスターの小野さん、チェロトップの諸岡さんと。

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