こんふりくと

ソラリネのユメvo.11「こんふりくと」を観劇してきました!
「羨望」「嫉妬」「悋気」の三部作で、私は知人が出演している「羨望」を観て参りました。

基本 CMYK

傷つけたくないから、のみこんだコトバがある
毎日の中で降り積もっていく
オトナって 臆病で 愛おしい
そんなオトナの会話劇

出演者によるそんな表現がぴったりの、まさに大人のための舞台でした。
大人になればなるほどできることが増えていくようで実はむしろどんどん減っていく、どうしても色んなことに縛られて、自分を抑えることばかりうまくなっていく。それは優しさでもあるはずなのに、結果的に誰かを傷つけてしまうこともある。
ありふれたストーリーを通して、人と人との関係における普遍的な問題が繊細に描かれていました。

また、これは演劇でも音楽でも絵画などでも同じだと思うのですが、とにかく斬新な手法を、というところばかりにこだわるあまり、ただ物珍しいというだけの表現が量産されがちな今日の傾向があります。もちろん新しい表現方法を模索していくことは非常に重要なことであり、それが芸術家の使命でもあるのは間違いないのですが、例えば音楽でいえば何百年経ってもバッハやベートーヴェンが今なおまったく輝きを失わないように、たとえ様式に革新性がなくとも素晴らしいものは素晴らしい。今回の「こんふりくと」は、話の内容も表現方法も極めて古典的でわかりやすいものだったのですが、それゆえに、演劇のもつ本来の魅力というものを我々観客に訴えかけてくれるように思いました。

久々の観劇、楽しませてもらいました!

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「羨望」の主演女優、春口ゆめさんと。